artist's notes
氷見だより(4日目、アーティストレジデンス日記)
月曜の夕方ここ富山県にある小さな漁港のまち氷見ついて今日は4日めです。小さなヒミングアートセンターというお醤油屋さんのお蔵を改造した建物にての’アーティストインレジデンス’です。一階がギャラリースペース、小さなキッチン、ふきぬけの2階はベッドがあります。伝馬船をつくる方法でつくった大きな波がたベッドがあり、これはなかなか寝心地ばつぐん。
氷見、という語感はとてもさわやかですが、ここも例外なく連日の猛暑。まだここは冷房がなく、日中の暑さはかなりなものです。でも、お蔵なので少しひんやりしているし、目の前に川があって、常に水の音がすること、そこをまた小さな漁船が通ると波がゆれて心地よい残り音をだしてくれること、など、そういう場所だと汗だくで仕事をしていても意外と平静でいられます。流行の熱中症にならないように、水分補給、首筋につける保冷剤(こういうかゆいところに手が届く、という商品が日本はたくさんありますね)、それと頻繁に水浴びをして、という原始的な方法で結構しのぎつつ、そんなキャンプ生活に似た感じを楽しんでいます。夕方4時ごろになってくると風がさわやかな海風になり気持ちがよくなります。
このヒミングアートセンターはNPO法人なのでみなスタッフの人たちは手弁当で仕事をしています。ときどきみにきてくれて、大きなトマトや桃、すいかなど現物を差し入れをしてくれます。「そこらにごろごろたくさんある」みんなその辺の近隣の人達が作っている作物らしいです。買い物もここは商店街のすぐ近くなので便利。地のものがあってうれしいです。
このセンターの大家のおじさんは醤油や統括、趣味漁師、(地元の名士らしい)ですが、ここのおくさんも今日はとれたてのカワハギやカレーなどお裾分けでもってきてくれました。「獲物があった時は、売れるものはまわせないけれど家で食べるようなものをみんなにわけてあるく」のが、いわば漁師の掟なんだそうです。このおじさんは鉄太(夫)のブログにあるように、今年初めに下見を兼ねて家族で来たのですが、その時りんごろう(息子)を逆さ刷りにして川に落とそうとした例のおじさんです。(詳しくは http://makiwarinikki.sblo.jp/)おじさんは私のことは覚えていなかったけれど、「その節はうるさい息子がお世話になりました」といったら、「あー、あのぼんずかー」とソウコウを崩して満面笑顔になりました。
他にもこういうおじさん達がごろごろしていて、そのおじさん達は夕方になると、河原にやってきてタバコをすったり、天気の話などしてなんとなく川辺に集まっています。毎日「なんだ、坊主もつれてくればいがったになあ」と何度もくどかれました。そして「今だら、救命具と縄つけて、島の先のあたりにぶんなげてやりゃいいで。すぐ素潜りも泳ぎもおぼえっちまうわ。あの坊主なら、すぐだ。一日で素潜りおぼえっちまう。根性あっからな」「そだ、そだ、海にもぐると魚がうようよいっから、きれいで楽しくて潜りたくて仕方なくなるもんだ」ということです。
氷見名物はなんといっても温泉とお魚。ヒミングの主要メンバーが名旅館「永芳閣」の女将さんなので、時折素晴らしき温泉あずかることができます。
またほかにもいくつか地元濃いめの温泉があり、実に実に素晴らしい。
私の仕事の方は、そんなペースでやっているので予定よりかなり遅れていますが、仕方ないです。先日は午前中「海浜博物館」をみにいき、海藻の「押し花」のやり方を館長じきじきよりご伝達いただきました。今回のプロジェクトに使う予定はありませんが、とてもポテンシャルがありそうです。今日あしたは、日比野克彦氏がきてワークショップ、レクチャーでこの場所でおこなわれます。12日まで壁への草壁画を作って(いやーどこまでできるか)、13日は残った草花でミニコンポストづくりのワークショップをして、東京へもどり、その後3331アーツ千代田にて21日にワークショップ。それから22日にメルボルンへ向かう予定です。





